ヘッドマスター&ターゲットマスター Headmaster&Targetmaster

登場作品:『TR』 関連項目:トランスフォーマープラズマエネルギーネビュロン
概要

ヘッドマスター Headmaster
頭部に人間が入り込んだ共生進化型TF。地球暦2010年頃、「ネビュロン星」で誕生した。頭部の内部は操縦席のようになっており、ディスプレイやコンソールが設置されている。そこで人間はTFの様々なサポートを行う。具体的には、アドバイスを与えたり、各種機能の操作や、情況に応じてTFの身体を制御し、敵に向け射撃を行うこともあった。TFと人間のサイズ比的に、恐らく頭部内部はかなり狭かったと思われる。なお、人間がTFの頭部に入る際は、後部にあるハッチを使用していた。頭部は胴体から分離し、人間のエクソスーツに変形する。頭部分離後のTFの記憶や思考能力(意識)は、胸の「補助メモリーサーキット」にダウンロードされる。ロボットモード時の主要なセンサー類(オプティックセンサーなど)は頭部にあるため、TFは頭が無くなると、ビークルモードへの変形を余儀なくされる。ヘッドマスターの最大の武器は、変幻自在の“コンビネーション戦法”にある。エクソスーツを着用した人間も小柄な戦士としてTFをサポートすることが可能で、その連携攻撃には目覚しいものがあった。

ターゲットマスター Targetmaster
武器に人間が入り込んだTF。デストロンとハイブによって生み出された。ターゲットマスターとヘッドマスターは、TFと人間が一体化した、彼らの理想的なパートナーシップの形とも言える。武器に変形するエクソスーツは、身体機能の衰えたハイブ達にとって自由に動くための新しい身体であり、何としても手に入れたい物だったようだ。ビークルモード時のTFのボディに武器のパートナーは合体可能で、強力な武器として機能する。ヘッドマスター同様、そのコンビネーション戦法は強力である。武器だったものが小柄な戦士に変わり、再び武器へと戻るその変幻自在な戦法は、敵を撹乱させることが可能。ターゲットマスターの武器は、内部の人間にとって飛行能力を持った一種のビークル形態とも言える。

補足:『TH』においては、ヘッドマスターの頭部の合体を「ヘッドオン」、ターゲットマスターの武器の装備・合体を「ターゲットオン」と呼称した。また、ヘッドモードの小型TFが合体する、大型のボディとなる意思(スパーク)を持たないロボットを、「トランステクター」と呼んだ。『TR』では、巨大ヘッドマスターのフォートレスマキシマスとメガザラックのボディが、トランステクターということになる。

誕生経緯

ヘッドマスターの誕生
地球暦2010年頃。サイバトロンのブレインストームは、自分達TFの中に人間のパートナーが入ることによって機能をアップさせるというアイデアを発案していた。しかし、仲間からは「アホくさい思いつき」と言われ、まともに取り合う者は少なかった。そんな中、ガルバトロンがセイバートロン星のプラズマエネルギー貯蔵庫を解放し、サイバトロンの殲滅を企むが、危うい所で阻止される。貯蔵庫のキーを奪還したサイバトロン達だったが、彼らのシャトルはプラズマエネルギーの1ボルトでオーバーロードし、セイバートロン星から遠く離れたネビュロン星まで飛ばされてしまった。そこでサイバトロン達は、惑星の支配階級であるハイブに反抗するゴーター達と出会う。ゴーター達ネビュロン人は地球人と同サイズであり、ハイブが操るマシーンに対抗するにはあまりに非力だった。そこでサイバトロン達は、ブレインストームのアイデアを実行に移し、“頭部”を胴体から切り離す。そしてそこに人間が入り込むヘッドマスターが誕生することになったのである。それによってゴーター達はマシーンに対抗可能な力を手にし、サイバトロン達も人間のサポートと連携によってデストロン達を圧倒する力を得たのだ。

ターゲットマスターの誕生
サイバトロン達を追跡しネビュロン星を訪れていたデストロン達は、ヘッドマスター化したサイバトロンの倍増したパワーによって、敗走を余儀なくされた。その途上、サイクロナス達は突如現れた大型アームによって地底へと送り込まれた。気が付くとそこは、ハイブ達の前だった。ハイブのリーダー・スコルポノックは、デストロン達に取引を提案し、ヘッドマスターになることを要求する。サイクロナスに脅され、エイプフェイス達アニマルロボットは頭部を差し出したが、サイクロナスやスカージ達はヘッドマスターになることを拒否し、代わりに“武器”を差し出した。スコルポノックはそのアイデアも悪くないと判断し、武器に人間が入り込むターゲットマスターが誕生したのである。その後の戦闘でデストロンのターゲットマスター達は絶大な力を発揮したが、ブレインストームがナイトスティックの全身をスキャンしたことにより、サイバトロン達はターゲットマスターの情報を手に入れる。そして、それを利用しホットロディマスやチャー達が、ターゲットマスター化することになったのである。

ベクターシグマの啓示
アルファートリンはベクターシグマの中でコンボイに「セイバートロン星の黄金時代が再び訪れる日は、すぐそこまで来ている。だがそれが実現するかどうかは、サイバトロン戦士と人間とが、合体(融合)できるかどうかにかかっておるのだ」と語った(アルファートリンが述べたそれらの情報は、ベクターシグマから伝えられたものであった)。事実、プラズマエネルギーが解放され危機に陥った際、ヘッドマスター達のパートナーの人間達は、事態の好転に大きく貢献しており、彼らがいなければ黄金時代が再来することもなかったかもしれない。どうやらヘッドマスターとターゲットマスターの誕生は、ベクターシグマの深遠なる計画の一部であったようだ。

関連項目

エクソスーツ(パートナー用) Exo-Suit
ヘッドマスターやターゲットマスターのパートナーである人間が身に着ける外骨格型スーツ(“exo-”は「外部」の意)。TFの頭部や武器を改造した物で、スーツモードのサイズは人間よりも一回り大きい。人間の力を補助・増幅したり、ある程度の銃撃にも耐えることが可能だったようだ。頭部や武器に変化する際は、スーツ部分のみが変形するため、内部の人間は保護されている(無理な姿勢になっているわけではない)。飛行能力を備えているエクソスーツも多く、また着脱も比較的容易に行うことができる(画像参照)。


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