BWU&ネオについて 02

ここでは、『BWU』及び『BWN』に関する諸般について、色々と考察・解説している。
プレダコン部隊・集団

ガルバトロン部隊 Galvatron Unit
破壊大帝ガルバトロン率いる部隊。ガルバトロンの目的は「宇宙に真の秩序をもたらす」ことで、それに必要な絶対の力・アンゴルモアエネルギーを手に入れるため、この部隊を編成したようだ。ガルバトロンの弟・メガストームは、当部隊のサブリーダー的存在。だが、彼は破壊大帝の座を狙う野心家でもあり、兄の休眠時や不在時には実質的なリーダーとして振舞うことも多かった。スタースクリームとBB、ダージとスラストの4人は、「コンバットロン」と呼ばれる幹部だったが、基本的に前者の2人、後者の2人でコンビを組んで活動することが多く、手柄を巡り対立することもしばしば。メガストームは、スタースクリーム達にやや厳しく、ダージとスラストを贔屓することもあり、ダージ達もメガストーム寄りだった。逆にスタースクリーム達は、メガストームの本性を恐れ、ガルバトロン寄りだったが、ガルバトロンは基本的に部下には平等に接していた。彼らの下には傭兵部隊・オートローラーズがおり、コンバットロン達が戦闘メインなのに対し、彼らはアンゴルモアエネルギーを制御するための要塞の建設という重要任務を担当していた(それでも地位は低かったが)。ガルバトロン部隊のメンバーは、惑星ガイア訪問後、兵器などの形態を獲得したが、のちに悪のアンゴルモアエネルギーの影響で、メガストームやコンバットロン達はメカニカルなビーストモードを持つ姿に進化している。強大な力を持つ「人工惑星ネメシス」によって、ガルバトロンは惑星のエネルギーを強奪することに成功するが、ライオコンボイ達に敗れ去り、彼はネメシスと運命を共にした。なお、ガルバトロンの部下達は、ネメシスの爆発の外に逃げていたのか、ワームホールによってかは不明だが、全員無事生き延びたようだ。※下はガルバトロン部隊の組織図。

破壊大帝・ガルバトロン

破壊公爵・メガストーム/ギガストーム

コンバットロン(スタースクリーム/ヘルスクリーム、BB/マックスビー、
ダージ/ダージガン、スラスト/スラストール)

傭兵部隊・オートローラーズ
(オートスティンガー、オートジェッター、オートクラッシャー、オートランチャー)

オートローラーズ Auto Rollers
歴戦の傭兵部隊。メンバーは、リーダー格のオートスティンガーにオートジェッター、オートクラッシャーとオートランチャーの全4人。現在はガルバトロン部隊に雇われており、工兵の仕事を与えられている。アンゴルモアエネルギーの要塞の建設が主要任務のため、惑星ガイアでは戦いに参加することは少なかった(戦闘では、肉弾戦が得意のようだ)。基本的に口数は少なく、与えられた仕事を黙々とこなすプロフェッショナル集団である。彼らが組織に属しているのは、手柄を立て、いつか天下を取ろうと考えていたためだった。同じ傭兵(「元」だが)のインセクトロンとは旧知の間柄で、インセクトロン退治に名乗りを上げたこともある。またスクーバは、彼らの有能さに気づき、「プレダコンで本当に恐るべきは、オートローラーズかもしれない」と評した。事実、ガルバトロンのアンゴルモアエネルギー強奪作戦において、エネルギーを操る彼らの技術は無くてはならないものだったのである。なお、オートローラーズはガイア・マシンの情報をスキャンする以前、彼らは非ロボット的な人間に近い姿をしていたが、これは恐らく、異星のヒューマノイド種族(有機生命体)をスキャンしていたためと思われる(汎用性に優れ様々な作業に有用だったのだろう)。ビッグコンボイ部隊とユニクロンの戦い終結後、オートローラーズはセイバートロン星の復興に尽力したようだ。

※オートローラーズのガイアのマシンをスキャンする以前の姿は、「プロトフォーム」ではない(顔などの形状や色も異なっている)。プロトフォームとは、TFの「誕生前」の姿なので、その状態で活動することはできないのだ。当然だが、プロトフォームTFが変形できるのは地球の有機生命体に限られるわけではない。異星の生命体をスキャンし、変形することも無論可能で、また、スキャンできるのは動物や昆虫などだけでなく、知性体(「人間」も含まれる)も可能のはずである。オートローラーズは恐らく、有機的な外観のヒューマノイド形態から、(戦闘などに適した)機械的なロボットモードへと変形できたと推測される。

シーコンズ Seacons
海洋生物のビーストモードを持った宇宙海賊。TF達には名の知れた存在で、宇宙指名手配がかかっている。メンバーは、頭のハーフシェルに長老シーラゴン、シーファントム、テラマンダー、そして紅一点・スキュウレの5人。誇り高き海賊だが、調子のいい所もある。ガルバトロンの部隊などとは独立した集団で、「お宝」を狙い宇宙を飛び回っていたらしい。親分を中心に、チームワークは比較的良好で、「一心同体」がモットー。実際彼らは5体合体しゴッドネプチューンとなることができ、その時の武器・海神剣の威力は絶大である。シーコンズが惑星ガイア(の海の大陸)を訪れたのは、アンゴルモアエネルギーを宇宙の市場で売り、大儲けしようと考えたからだった。だが彼らは、ライオコンボイ部隊との初戦で船を爆破され、さらにエネルギー不足で宇宙に飛び立つこともできなくなってしまう。ガルバトロン部隊と取引し、ライオコンボイ達を倒そうとするが失敗が続き、最後はマキシマルからエネルギーを奪うことで、ガイアからの脱出を何とか果たした。しかし、シーコンズの船は太陽系離脱直後、人工惑星ネメシスの引力に捕まり、その圧倒的な力を見せ付けられたことで、彼らはガルバトロンの下に付いている。その後海賊達は、ガルバトロンの命令かは不明だが、惑星ガイアの軌道上でジョイントロンと戦っており、ライオコンボイ達がネメシスに向かった際には、彼らを襲撃し小惑星に足止めすることに成功。この時シーコンズは、ネメシスの影響で狂暴化していた。最終的にマキシマルに敗れ、正気を取り戻した彼らは、ライオコンボイ部隊にエネルギーを提供し小惑星に残っている。──ユニクロン戦後、セイバートロン星には彼らの姿も見られた。

マグマトロン部隊 Magmatron Unit
ガルバトロンに代わり破壊大帝となったマグマトロン率いる部隊。メンバーは恐竜や古代生物をビーストモードに持つ者で構成されているが、これは彼らの祖先ともいうべき"デストロン"の影響を受けたためと考えられる(かつてデストロンが住んでいた惑星の名が「ダイナソア(恐竜)」だった)。破壊大帝の他、副官のガイルダート、セイバーバック、デッドエンド、スリングの全5人で構成されていたが、マグマトロンが助っ人として呼び寄せたアルカディスが途中加わっている。ハイドラーやクレイジーボルト、キラーパンチなど、マグマトロン部隊への入隊を希望する者も多かった。宇宙の各地に散ったアンゴルモアカプセルを手に入れるため、ビッグコンボイ部隊とはたびたび交戦。だが、マグマトロンが真に重要視しているのは"ユニクロン"の存在であり、ブレントロンが出現した際には、いち早く彼らの目的に気づいている。マグマトロンがアンゴルモアカプセルを回収していたのは、ユニクロンがもし何らかのきっかけで目覚めた時、"それ以上の力を持って対抗するため"だったようだ。彼はユニクロンの復活を何としてでも阻止しようと、ガイルダート達を犠牲にブレントロンを倒そうとしている。結果、マグマトロンは部下達からの信用を失い、部隊は瓦解寸前となってしまった。その後、ユニクロンによってマグマトロンは異空間に吹き飛ばされ、一時的にアルカディスが部隊を率いるなどしたが、ユニクロンとの戦いが繰り広げられる中、異空間からマグマトロンが生還、ベクター・シグマからユニクロンを引き離すことに成功している。マグマトロンは再び敗北したものの、何とか生き延びたらしく、ユニクロンとの戦いの後、部隊を率いてビッグコンボイ部隊と戦いを開始したのだった(部下もユニクロンの恐ろしさを理解したため、彼に従っていた)。

宇宙船

マキシマル小型艇 Maximal Craft
マキシマルの小型宇宙船。1人乗り用で、機動性が極めて高く、偵察機としても使用される。前部にはビーム砲を2門装備しており、恐らくワープ航行も可能だったと思われる。指揮官機、あるいはコンボイ・クラスのTFの乗機には、コクピット後部にそれを示すためか、垂直翼が設置されていた。この小型艇は、一匹狼のビッグコンボイやロックバスターなども愛用しており、またビッグコンボイ部隊の新兵達が宇宙に散らばっているマキシマル達に、ユニクロン復活の危機を知らせようとした際にも使用されている。

プレダコン要塞宇宙船 Predacon Fortress-Spaceship
ガルバトロン部隊が運用した大型宇宙船。スパイクやドリルなど、無骨なデザインが特徴で、前部は顔のような形状となっている。威圧的な意匠は、ガルバトロンの「圧倒的な力による支配こそ正義」という思想を反映しているのかもしれない。宇宙・大気圏内を飛行できるだけでなく、水中を潜航することも可能など、万能さを誇った。口にあたる部分は開閉し、航空機TFなどの発進用ゲートとなり、"目"からは、ギガストームの身体のサイズを変える「素粒子コントロール光線」を発射する。船底のハッチからは爆弾などの投下も可能。また、クジラなどの海洋生物を模した潜水艇も数隻搭載していた。惑星に落下する小天体に偽装し、惑星ガイアに侵入した要塞宇宙船は(やはりアンゴルモアエネルギーの本質的に、マキシマル達によって管理されていたため、堂々と侵入することはできなかったのだろうか)、ライオコンボイ部隊との戦いにおいて、その名の通り移動要塞的な船として利用された。ガルバトロン達が人工惑星ネメシスに向かう際にも使用されたが、戦闘のさなかスクーバに鹵獲され、最後はネメシスの爆発に巻き込まれてしまったと思われる(TF達は、爆発で発生したワームホールによって、何とか助かったようだが)。

マキシマル大型宇宙船 Maximal Large-Sized Spaceship
ライオコンボイ部隊の母船。マキシマル宇宙基地に配備されていた物で、特に船名は付けられていなかった。船を管理するナビゲーション型コンピュータ(通称「ナビ」)を搭載しており、マキシマル達に的確なアドバイスを与えることが可能。ワープ航行能力も有する。周囲に「カモフラージュ・バリア」を張り巡らすことができ、敵に船の場所が露呈するのを防ぐこともできた。惑星ガイアのエネルギー異常(ガルバトロン部隊の影響)を調査するため、この大型宇宙船は司令官不在の部隊によって運用され、マキシマル宇宙基地から発進している。しかし、惑星ガイアの軌道上で地上からのプレダコンの攻撃を受け損傷、クルー達はポッドで惑星に降下し、母船も北の大陸に不時着した。その後変形・改造され、惑星ガイアでのマキシマルの拠点として利用されている(画像右)。ナビによって大気が調整されたため、船内では長時間ロボットモードでいても問題なかった。近くには滝を改造した「ナイアガラベース」も存在。それほどダメージを負っていなかったらしく、北極に謎の宇宙船が落下した際などは飛行することも可能だったが、その後完全に飛べなくなったようだ。そのため、人工惑星ネメシスに乗り込むための宇宙船のカタパルトなどに、解体された本船のパーツが流用されている。

マキシマル中型宇宙船 Maximal Medium-Sized Spaceship
マキシマル大型宇宙船に搭載されていた中型の宇宙船で、2機存在する。大気圏内でも飛行が可能のため、様々な場所に移動することができ、重宝された。変形し、小型の前線基地としても機能(画像右)。母船に搭載されているものと同一のナビによって管理されており、また、カモフラージュ・バリア発生装置や偵察用ロボット、2本のアームなども装備されている。ビーム弾を発射することもできたが、あまり武装は使用されていない。この中型船を使い、マキシマル達は南の大陸や東の大陸、海の大陸などに移動し、そしてアンゴルモアエネルギー冷凍作戦の際にも、冷却装置が設置されるなどして、幅広く運用されたのだった。

マキシマル旧式宇宙船
マキシマルの旧式宇宙船。比較的小型でシンプルな構造となっている。ジョイントロン達が惑星トリアスへの航行に使用。しかし、その途中故障が発生したため、急遽惑星ガイアに不時着する事態となった。落下の際船体は大きな損傷を負ったが(画像左)、その後のスタースクリーム達の攻撃によって、完全に大破している。また、このタイプの船はプレダコンのクレイジーボルトとバズーカも運用していた(画像右)。マキシマルから奪った物らしく、424宇宙ステーションなどへの航行に使用されているが、かなりの老朽船である。ジョイントロンが乗っていた物とは船体色が異なり、後部のキャノン砲と思われるパーツも装備されていない。また、操縦もしづらく、レーダーや武器も使い物にならなかったようだ。最後はマグマトロンの怒りを買い、ダイナソアに砲撃されているが、この船がどうなったかは不明(クレイジーボルト達は無事)。

シーコンズ光子帆船 Seacons Photon Sailer
宇宙海賊シーコンズのシンボルでもある帆船型宇宙船。太陽の光の粒子(光子)を帆に受け航行する、(形状的にも)かなり特殊なタイプの宇宙船である。この海賊船は、シーコンズの「魂」だったようだ。武装に3連装ビーム砲を多数装備しており、ワープも可能。惑星ガイア侵入後、ライオコンボイ部隊との最初の戦闘でボンベの中のアンゴルモアエネルギーを一気に解き放たれ、船はその爆発で損傷を被ってしまった。部品不足によって修理もままならず、さらにエネルギーの不足で惑星ガイアの大気圏を抜け出すこともできなくなってしまったが、最終的にマキシマルからエネルギーを奪い宇宙に飛び立っている。その後人工惑星ネメシスの引力に捕まるが、ガルバトロンの下に付いたことで、船は破壊を免れた(これ以前は帆などに応急修理の跡が見られたが、ガルバトロンに資材を提供されたのか、以後は元の完全な状態に戻っていた)。人工惑星ネメシスへと向かうライオコンボイ部隊との小惑星での戦いの後、エネルギーをマキシマルに提供したハーフシェルは、「これからはこの小惑星が俺達の宇宙船だ」と語り、そこに留まっている。だが、どのような経緯を経たかは不明だが、ユニクロン戦後のセイバートロン星には、彼らと帆船の健在な姿があった。

マキシマル特命隊員用宇宙船
マキシマル本部からの特命隊員・スカイワープとサントンが、惑星ガイアへの航行に使用した宇宙船。かなりのスピードが出せるらしく、太陽系外縁部から惑星ガイアまで、(人工惑星ネメシスに比べ)比較的短時間で到着している。ワープが可能かは不明(太陽系近くまでの航行にワープを用いた可能性もある)。スカイワープ達はこの宇宙船で惑星ガイアに向かう途中、ネメシスの威容を目撃した。ガイア到着後は、北極に落下した謎の宇宙船の調査の際などに利用され、その後、ガイアの大気圏離脱用の増加ブースターを追加することで、人工惑星ネメシスに直接乗り込み破壊する「作戦コードネームZ」にも利用されている(画像右)。惑星ガイアを離脱後、宇宙船はシーコンズの襲撃によってネメシスへの軌道を外れ、小惑星に不時着する事態となったが、月の引力を利用したスイングバイを敢行し、何とか人工惑星ネメシスへと辿り着いた。最後はプレダコンを罠に掛け、時限爆弾によって爆破されている。

謎の宇宙船 Mystery Spaceship
惑星ガイアの北極に落下した、謎の文明の無人宇宙船。船内などは、TFのものとも異質なテクノロジーで構成されており、船体には有機的な要素も見られた。後部のパーツは3つに分離し、空中でそれぞれから放射されるエネルギービームによって接続され、三角形の「テレポートゲート」となる。このゲートによって、異なる時代・場所から、マジンザラックとオプティマスが惑星ガイアに呼び寄せられることになった。アパッチは宇宙船を調査し、ゲートに欠陥があったことを発見する。ゲートを使用すると、時空には歪みが生じ、放っておくと宇宙全体が崩壊する恐れがあったのだ。アパッチは、「テレポートゲートを造った謎の文明は、ゲートを破棄するために宇宙船をガイアへ送り込んできたんでしょう」と推論している(ではなぜ、ゲートを作動させてしまうコントロールユニットが船内にあったのかなど、疑問も残るが)。そのため、オプティマスは元の時代に帰還し、ゲートは破壊されている。

ガンホー Gung-ho
ビッグコンボイ部隊の訓練用宇宙船。ライオコンボイ部隊のものとは異なる、ボディを持ったナビによって管理されている。星間航行時にはこの時代一般的だったワープを行い、その際には、船体上部のベルト状パーツが円環形となる(ワープを可能とするための重要な機構と思われる)。船体前部は展開し、特徴的なカタパルトが出現。これによって、TFの乗った突入カプセルを軌道上から惑星に降下させることができた。また、後部上方のユニットは分離可能となっており、小型艇「シーガル」(画像右)となる。ガンホーは戦艦ではないが、レーザーや真空魚雷などの最小限の武装は施されており、前部上方の円錐状のパーツからは防御シールドも展開可能。外壁はかなり頑丈で、ある程度の攻撃には耐えることができた。船内には乗員用個室(それぞれの趣味や特性が反映されている)や訓練用のシミュレータールーム及びアスレチックルーム、TFの補修装置やアンゴルモアカプセルを保管する貨物室なども備わっている。マキシマル・キャンプで部隊に受領され、アンゴルモアカプセルの回収に運用されることとなった本船は、部隊と共に様々な惑星を渡り歩いた。しかし、ユニクロンの攻撃などによって損傷が蓄積、部隊がユニクロンからベクター・シグマを守るため、セイバートロン星へと降下する際、船体が崩壊しながらも、ガンホーはその役目を全うしたのである。

ダイナソア Dinosaur
マグマトロン部隊の大型戦艦。マグマトロンは恐竜や古代生物にこだわりがあるらしく、三葉虫がモチーフのようだ。艦内のデザインも岩石風の原始的なものになっている。ナビゲーション型コンピュータのDNAVIを搭載しており、彼女が操作する「転送装置」(画像右)は、衛星軌道などの転送可能空域から、TFを惑星へと送り込むことができた(これは生命体のみ転送可能なため、"アンゴルモアカプセルは転送できない"という問題も抱えていた)。上部には強力な主砲・「白亜レーザー砲」を5基備え、さらに内蔵式の副砲や"脚部"のビーム砲など、戦艦だけに多数の武装を装備。また、大型のマニピュレーターも内部に収納されていた。無論、ワープ航行可能。艦底後部には、球形の外部推進剤タンクが4基設置されており、航続距離はガンホーよりも長かったと思われる(マキシマルとは異なりプレダコンは、宇宙の各地に整った補給設備を持っていなかったためと考えられる)。この戦艦ダイナソアは、アンゴルモアカプセルを巡る宇宙航行に運用され、要塞惑星ポーキュパイン近くではガンホーとの砲撃戦を展開、またワープ空間内でガンホーに突撃したこともあった。しかし、最後まで何とか破壊されることなく、その壮絶な旅を終えている。

マキシマル輸送船 Maximal Transport
ビッグコンボイ部隊が集めたアンゴルモアカプセルを回収するために、マキシマル本部が送り出した大型の輸送船。ガンホーと比べてもその大きさが分かる(画像参照)。自動航行システムが搭載されているため、ビッグコンボイ部隊のカプセル回収の際は、無人の船だった。輸送船としては十分な性能を有していると思われるが、ビッグコンボイは何と、この大型船を「囮」として使っている。結果、プレダコン達を強い重力と電磁波に包まれた巨大惑星メステリーに閉じ込めることに成功(メステリーでは、転送装置もうまく働かず、高重力のため脱出も困難らしい)。その間にガンホーでカプセルを前線基地に送るという作戦だったのである。だが、その彼らのカプセルは、謎のビースト戦士・ブレントロンによって、全て奪われてしまった。

惑星ガイア

ガイア Gaia
惑星ガイアとは、即ち「遠未来の地球」である。『BWU』の時代、地球(ガイア)には人間はおらず、そこは様々な野生動物達が棲む"自然の楽園"へと変貌していた。惑星ガイアの最大の特徴に、「アンゴルモアエネルギー」と呼ばれるものがある。善悪両面の性質を持ったこの強力なエネルギーが惑星の地底をマグマのように流れているのだ。また、惑星の大気はTFの身体を錆びさせる、彼らにとってやや危険な環境に変化していた。なお、劇中「地球」という名前は一度も使用されなかったものの、そこに棲む生物や、太陽系の惑星などから、惑星ガイアが地球であると分かる。劇中の台詞によると、惑星ガイアは現代から「約10万年後」の地球のようだ。『BW』は「約300年後」なので、それと比べると『BWU』と『BWN』は、かなり未来の物語であることが分かり、これはアニメに限れば、TFシリーズ中"最も未来"を描いた作品群になると思われる。つまり、ライオコンボイ達は未来の地球を守るために戦っていたのだ。

惑星ガイアの大陸など
ガイア 地球(一部推測) 備考
北の大陸 北アメリカ大陸 ライオコンボイ部隊の母船(基地)がある。
南の大陸 南アメリカ大陸 インセクトロンのテリトリーがある。
東の大陸 ユーラシア大陸 広大。ジョイントロン船が不時着、彼らが活動。
海の大陸 オーストラリア大陸 シーコンズがそこの海などで活動した。
北極 北極 謎の宇宙船が落下。テレポートゲート作動。

古代ガイア人 Ancient Gaian
古代ガイア人とは、「地球人類」そのものである。惑星ガイアには、人間達の文明の跡として、廃墟や遺跡、巨大なスーパーコンピュータなどが残されていた。プレダコン達はそのコンピュータから、兵器や機械の情報をスキャンしたのである。かつて人間達は、惑星ガイアに高度な文明を築き上げていた。そして彼らは、惑星に眠る強大な力を持った"エネルギー"を取り出すことに成功したものの、そのエネルギーには"恐ろしい性質"があることを知ったのだ。悪い心で使えば、最終的には宇宙全体をも滅ぼしてしまう。人の心には、必ず悪い部分があると悟り、人間達は惑星ガイアと宇宙を滅亡から救うため、数万年前故郷を離れるしかなかった…。現在彼ら古代ガイア人=地球人は、TFに匹敵する宇宙航行種族となっているに違いない。

※『BWU』第22話で、シーラゴンは「10万歳じゃ。いや、11万歳じゃったかな?」と言っており、『BWU』第36話ではナビが「数万年前、惑星ガイアに住んでいた古代ガイア人の都市ですって」と言っている。人間にとっての数百年〜数千年という時間はかなり長い年月であり、彼らが惑星ガイアを去ったのは、多く見積もっても現代から1万年も経ってはいなかったと思われる。マキシマルとプレダコン両種族が誕生したのは地球暦2010年〜2300年の間なので、シーラゴンはその最初期に生み出されたと考えると、『BWU』と『BWN』の時代は、現代から「"約"10万年」未来の世界と推測できる。

 Moon
地球唯一の衛星・月は、惑星の名がガイアと呼ばれるようになった時代にも、依然として存在していた。人間達が故郷を離れる際、月内部にはドームが造られ、2体のガイア監視用アンドロイドが残されている。それこそが、アルテミスとムーンであった(それぞれ、かぐや姫とウサギがモチーフと思われる。開発者は日本人だろうか?)。ムーンは、ビーストモードから宇宙飛行可能な人型形態に変形でき、惑星ガイアにも何度か訪れているが、彼の周囲のバリアの影響で、TF達にその姿は見えず、声も聞こえなかった(ガイア生まれのライオジュニアのみ、彼の存在を感知することができた)。これは、彼らが"惑星ガイアの見張り番"としての役割を確実に果たすための処置だったようだ。一方のアルテミスは、惑星ガイアが危機に陥った際その隠された力を発揮し、月を移動させるなどしている。どうやらアルテミスとは、月の"システム中枢"だったようだ。なお、人間達はアンゴルモアエネルギーが悪に大きく傾いた場合、月をガイアに衝突させ、エネルギーを消滅させるシステムも造り上げており、彼らの高いテクノロジーを窺い知ることができる。

太陽系 Solar System
劇中では基本的に、太陽系の各惑星を第五惑星、第四惑星などと呼称していたが、古代ガイア人の台詞の中でのみ「火星」という名前が使われている。火星には、かつて人間達がコロニーを築いていたらしく、アンゴルモアエネルギーが悪に傾いた際には、そこにあるピラミッドが発動し、惑星ガイアのマザーコンピュータを制御するロボットを送り込む仕掛けになっていた。人工惑星ネメシスによって、冥王星の衛星(カロン?)は破壊され、土星の環と木星は吸収され消滅、さらにネメシスの爆発で月の一部は砕け、ガイア=地球の周囲には無数の小惑星が出現し、地球暦10万年代の太陽系は大変貌を遂げてしまったのだった…。

アンゴルモアエネルギーの正体

アンゴルモアエネルギー Angolmois Energie
惑星ガイアで長きに渡り眠っていたアンゴルモアエネルギーは、「神秘の力」「惑星ガイアの命」などとも呼ばれ、その星にとって重要なものだったようだ(エネルギーの力は、惑星ガイアの自然環境に有益に働いていたのかもしれない)。だが、善悪両面の性質を持ち、人の心に思うことを現実にする力があるそのエネルギーの正体とは、何と「ユニクロンのエネルギー」であることが『BWN』で判明することになる。エネルゴン・マトリクスとの作用によってライオジュニアを生み出したり、メガストーム達を進化させることができたのも、ユニクロンのエネルギーなら納得できるというものだ。グレートウォーの時代、ユニクロンが敗れた際に彼を活動不能とするため抜き取られたエネルギーは、その後地球(ガイア)に封じ込められていたのである(当時の地球人の合意の下に行われたと思われるが、詳細は不明)。惑星の大気がTF達の身体を錆びさせる有害な環境へと変化したのも、地底を流れるアンゴルモアエネルギーの影響だったのかもしれない(地球暦2000年代頃までの地球の大気は、TFにとって特に危険なものではなかった)。なお、「アンゴルモアエネルギー」という名称は、最初人間達が使用していたもので、南の大陸にある人面ピラミッドから発せられていた電波の中にも、その名があった。エネルギーの"本質"を端的に表した名称と言える。

ネメシス Nemesis
ガルバトロンは、アンゴルモアエネルギーを手に入れるため、切り札・人工惑星ネメシスを呼び寄せる(その名前は、伝説的な"デストロン最強の戦艦"からきているのかもしれない)。ネメシスとは、ガルバトロンが建造した宇宙航行能力を有する月の2倍ほどの大きさの人工天体で、太陽系の外から通常航行で惑星ガイアへと向かってきた。ガルバトロンはアンゴルモアエネルギーの力を使い、ネメシスを完全要塞化し(ワープ能力も付与する予定だったと思われる)、宇宙支配のための移動拠点とする計画だったようだ。邪悪な存在・ネメシスの接近によって、惑星ガイアのアンゴルモアエネルギーは悪に大きく傾き活発化、暴走してしまう。そして、ガイアの衛星軌道に到達した人工惑星は、ついにアンゴルモアエネルギーを内部に取り込み始めた。ガルバトロンはライオコンボイ達との最後の戦いで、自らエネルギーを吸収、巨大化し圧倒的な力を得るが、限界以上に取り込もうとしたため、危うく大爆発しそうになった(アンゴルモアエネルギーの爆発は凄まじいため、もしこの時爆発していれば、惑星ガイアは完全に消滅していただろう)。だが、緑のライオンがエネルゴン・マトリクスの力でエネルギーをカプセルに封じ込め宇宙の各地に分散、大爆発は辛うじて防がれている。最後は、スクーバの仕掛けた爆弾とわずかなアンゴルモアエネルギーによって、ネメシスはガルバトロンの野望と共に消滅。爆発のエネルギーで生まれたワームホールを通り、ライオコンボイは過去の世界へと流れ着いたようだ。

アンゴルモアカプセル Angolmois Capsule
ライオコンボイ達とガルバトロンとの戦いで宇宙に散った、アンゴルモアエネルギーが収められたカプセル=アンゴルモアカプセル。このエネルギーを封じ込めた容器は、緑のライオンがエネルゴン・マトリクスの力で作り上げたシールドであり、彼が放出したエネルギーが物質化した物のようである。大きさはプロトフォームTFよりも一回り大きいほどだが、あまり重くはないらしく、比較的容易に持ち運びできた。しかし、そのカプセルの大きさでもアンゴルモアエネルギーの量は莫大なため、カプセルの中のエネルギーは凝縮されていた可能性もある。アンゴルモアエネルギーの力は、カプセルに封じ込められた状態でも間々作用することがあり、奇妙な現象を引き起こすこともあった(惑星ゴッドブレスの事件など)。ビッグコンボイ部隊とマグマトロン部隊は、このアンゴルモアカプセルを巡り、様々な惑星で争奪戦を展開した。だが、彼らが集めたカプセルは、突如現れた謎の新勢力「ブレントロン」によって、全て奪われてしまう。ブレントロンはさらに大量のカプセルを回収、その強大なアンゴルモアエネルギーの力により、ついにガルバトロンの姿を借りた"ユニクロン"が復活したのだった…。

「アンゴルモアエネルギー=ユニクロンのエネルギー」についてのまとめ
地球暦2000年代。破壊されたユニクロンからエネルギーが抜き取られる

その(アンゴルモア)エネルギーは地球(ガイア)に封じ込められる

地球暦10万年代。アンゴルモアエネルギーを巡り、惑星ガイアで
ライオコンボイ部隊とガルバトロン部隊、宇宙海賊シーコンズなどが戦闘を展開

人工惑星ネメシスが惑星のアンゴルモアエネルギーを吸収
さらにガルバトロン自身もエネルギーを吸収し巨大化、強大な力を獲得する

アンゴルモアエネルギーは緑のライオンの力によって無数のカプセルに
収められ(アンゴルモアカプセル)、宇宙の各地に分散してしまう

数年後。ビッグコンボイ部隊とマグマトロン部隊が宇宙に散った
アンゴルモアカプセルの捜索・回収を開始。その途上、争奪戦が繰り広げられる

ブレントロンによってほぼ全てのアンゴルモアカプセルが回収される

元々の自身のエネルギーを取り戻し、ガルバトロンの姿でユニクロン復活


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