冷酷非情な知的生命種族。高度な知能を持ちながら、その精神は極めて邪悪であり、仲間さえも平気で殺す残忍性を持つ。クインテッサ星人とは、文明の正常な発展を阻害する悪質な利己主義者達と言える。彼らは戦争を焚き付ける死の商人でもあり、宇宙の闇の中で様々な陰謀を企てているのだ。クインテッサ星人自身は非力だが、シャークトロンなど数多くの配下を従えており、基本的に戦闘などはそれらに依存。また、機械知性体であるため、少なくとも1000万年以上もの長い寿命を持つ。様々な種族が存在するが、彼らに共通するのは、大型の頭部と触手を有し、胴体下部から放出するエネルギーによって浮遊・移動する点である。実は彼らこそ、TFの祖先を創造した種族だった。
■Aタイプ CV:石井敏郎、政宗一成、速水奨、城山知馨夫、難波圭一(『TM』)
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画像左上から「笑い」、「疑い」、「怒り」
左下から「渋面」、「死」を表している。 |
様々なタイプの存在するクインテッサ星人の中でも代表格と言える種族。卵形の胴体と頭部は一体化しており、その周囲に最大の特徴である5つの顔が並んでいる。それぞれが、「笑い」、「疑い」、「怒り」、「渋面」、「死」を示しており、どうやら彼らは1つの身体に複数の意識を持った、いわゆる集合知性体のようだ。胴体下部からは5本の触手が伸び、これは機械の操作など細かい作業に使用することができる。地球暦2005年に惑星クインテッサで行われた裁判では、この種族のクインテッサ星人は「判事」を務めていた。彼らは、地球暦2010年にセイバートロン星奪還のため、本格的に行動を開始。その際、同種族の「デリベラタ(Deliberata)判事」が、サイバトロンの捕虜となってしまった。「彼ら」(集合知性体なので)はその後逃走するが、直後ガルバトロンに殴られ消息不明となっている。
■Bタイプ CV:稲葉実(『TM』)、島香裕(『2010』#9)、西村知道(#18)、阪修(#23)
長大な後頭部が特徴の種族。両肩からは3本ずつ触手が生え、顔が異なるものも存在する。地球暦2005年、惑星クインテッサの法廷で「検事」を務めていたのも、この種族のクインテッサ星人である。彼は不気味な口調で「被告は有罪、それとも無罪ですか?」と、判事に判決を促していた。だが、ダイノボット達が法廷に乗り込んだ際、倒れた扉の下敷きになっている。地球暦2010年の歴史改変計画の時には、この種族の提督がタイムウィンドウ防衛のための宇宙艦隊を指揮していた(上記の検事とは口調などから明らかに別人である)。また、Eタイプ、Fタイプの仲間と共にトランスオーガニックによるTF殲滅を画策したのも同種族の人物で、彼はこの集団の中でのリーダー格でもあった。その後、Bタイプのクインテッサ星人数人が、土星の月でダーク船長とリクリエーターの取引を行っている。
■Cタイプ CV:石井敏郎(『2010』#9)、城山知馨夫(#10)
球形の大きな頭部を持ち、両肩に2本ずつ、胴体下部から6本の触手を生やしたクインテッサ星人の種族。頭部の3本のアンテナと、眼の周りの水色の縁取りが特徴的である。どうやら科学者タイプの種族のようで、様々な実験や調査、発明などを行っていた。タイムウィンドウによる歴史改変計画の指揮を執ったのもこの種族の科学者である。彼は1100万年前から奴隷ロボットの反乱を成功に導いたA-3を誘拐し、歴史を変えようとした。だが、サイバトロン戦士とA-3の活躍によって、歴史は辛うじて改変を免れる。その後、同種族の科学者(歴史改変計画の科学者と同一人物かは不明)はサイバトロンのウルトラマグナスとデストロンのサイクロナス、ジャンキオンのレックガー、そして人間のメリッサ大尉を誘拐し、宇宙船の牢に監禁した。クインテッサ星人の敵となる4種族の調査が目的だったが、電子嵐やブラックホールに巻き込まれ、彼と4人は反目しながらも協力して危機を乗り越えることになった。
■Dタイプ/マラ・アルタ/赤の魔法使い Mara Al-Utha/Red Wizard CV:石井敏郎
魔法を悪用したクインテッサ星人の罪人・マラ・アルタがこの種族である。両肩に3本ずつ、胴体下部に3本の触手を持ち、腕にあたる触手の先端からは電撃などを放つことができた(これらはいわゆる魔術だったとも考えられる)。千数百万年前、罪を犯したマラ・アルタは、異次元のメノニアに追放された。そこで彼は、人間の姿に化け(どんな姿にも化けられたとされる)、メノニア国を治めるゴールデン・ワンの弟子となる。そして、魔法を習得していったマラ・アルタは、ある時ゴールデン・ワンを騙し、洞窟に閉じ込めることに成功。彼は「赤の魔法使い」を名乗り、メノニアの支配者となった。赤の魔法使いは、ゴールデン・ワンが最も愛した弟子の姿をとり(画像右)、何世紀にも渡り悪政の限りを尽くしたが、ついに反乱が起き、メノニアのありとあらゆる種族が彼の城に押し寄せ、長い間戦いを続けていた。地球暦2010年、赤の魔法使いはメノニアを訪れたグリムロックを利用し、彼と反乱軍を戦わせた。だが、ダニエル達が洞窟からゴールデン・ワンを救出したことにより、正体を現したマラ・アルタは、黄金のパワーの前に消滅したのだった。なお、彼の使った魔法は「赤の魔術」と呼ばれる。「アルビディオーン・ミキシララム・ストロンビ・バースト」の呪文で触手から電撃を放ち(木の戦士を樹木に還元)、「ソロビリアース・リホール・ラハパール」の呪文で赤い光弾を発射した。
■Eタイプ/博士 CV:江原正士
2つの顔を持った種族で、両肩に2本ずつ、卵形の胴体下部からは5本の触手が伸びる。この種族の老科学者(仲間からは「博士」と呼ばれていた)は、千数百万年前に初めて行われた機械動物の実験でトランスオーガニックを造り出した。しかし、単純作業一つこなせず、それどころか反乱まで起こした大型のトランスオーガニックによって、彼は右側の顔を潰された。修復不能のダメージを負ったものの一命を取り留めた彼は、その後トランスオーガニックをセイバートロン星の地下深くに何とか封印する。そして地球暦2010年、パワーコアによってサイバトロンの力がさらに強大になることを危ぶんだこの老科学者は、地下のトランスオーガニックを解き放ち、セイバートロン星のTFを全滅させる計画を立案した。彼は未だ顔を破壊された怒りが収まっておらず、セイバートロン星奪回後は、自らの手でトランスオーガニックを抹殺するつもりでいた(普段、彼の破壊された顔の部分にはマスクが付けられている)。だが、サイバトロンはパワーコアもろとも怪物を宇宙空間に打ち上げ難を逃れており、そうとは知らずセイバートロン星に向かっていた彼らの宇宙船には、突如巨大化したトランスオーガニックが取り付くことになる。狼狽する彼がその後どうなったかは定かではない。
■Fタイプ CV:山口健
球形の頭部や2本のアンテナなど、Cタイプと形状的に類似したボディを持つ種族。両肩に2本ずつ、胴体下部からは6本の触手を生やしている。地球暦2010年にサイバトロンがパワーコアを造った際、憂慮すべき事態と判断したBタイプ、Eタイプのクインテッサ星人と行動を共にしていた。この時は、代表格の人物が1人いる他、同種族のクインテッサ星人が十数人ほど同行していた。
■その他の種族
千数百万年前、トランスオーガニック討伐の際に、頭部や胴体が異なるクインテッサ星人が5、6タイプほど確認されている。彼らは腕にビーム砲を装備しており、どうやらクインテッサ星人としては珍しく、戦闘要員だったと思われる。なお、このビーム砲は後部に触手をセットして使用する物で、彼らの腕がビーム砲になっているわけではない。トランスオーガニックと戦ったものの、一方的に打ちのめされており、現在、これらの種族が生存しているかは不明である。
千数百万年前。クインテッサ星人達は、セイバートロン星を植民地化した。彼らは忠実なサイバネティック兵士を造る目的でトランスオーガニックを創造するが失敗。だがその後、何とかロボット生命体を生み出すことに成功する。そしてクインテッサ星人は、自らのためにロボットを製造する一大工場をセイバートロン星に築いた。そこで造られるロボットは2種類で、一つは軍事用、もう一つは民間用、この2種類のロボット生産ラインから生み出されたのが、デストロンとサイバトロンの先祖達だった。やがて、クインテッサ星人は自分達の造るロボットに高度な知能を与えるようになり、ついにはロボットがロボットを造りだすまでになった。かくして、することのなくなったクインテッサ星人は次第に怠け者に変わっていき、ついには、退屈しのぎにロボット奴隷を破壊するようになる。さらに彼らは、ロボットを娯楽のためにも使用し、戦闘用に造られたロボット達は、彼らの前でどちらかが死ぬまで戦いを強いられることになった…。
約1100万年前。クインテッサ星人による暴虐的惑星支配もついに終わりを迎えることになる。彼らの失敗は、ロボットに感情が芽生えるとは思ってもいなかったことだ。ロボット達は自由と、奴隷でいることとの差に気づいたのである。反乱のきっかけは、A-3をリーダーとした民間用ロボット達のハイブシティ攻略だった。この勝利によって、惑星の各地でロボット達が自由を求めて立ち上がったのである。ついに、邪悪なる支配者はセイバートロン星から追放された。
クインテッサ星人は宇宙の様々な場所で陰謀を張り巡らしている。嘘と欺瞞の上に文明を築いてきた彼らは、商人として様々な惑星と取引を行っていた。惑星テキシラには、大量のクインテッサ製輸送船を売り込むことに成功。莫大な燃料消費によってテキシラのエネルギーは枯渇し、経済は崩壊、惑星はクインテッサ星人の支配下に落ちた(画像左)。惑星アラクゾーには、大気中の公害物質を除去するという名目で大型マシーンを売却。だが、そこから放出されたのは有毒物質であり、降り出した酸性雨で植物は全滅、この星も彼らの物となった。約3000年前、エタクシス星とラナーク星の抗争に火を注いだのもクインテッサ星人だった。彼らは双方に兵器を供給、煽れば煽るほど高価な新兵器が飛ぶように売れたのである(画像右)。またクインテッサ星人は、自らの優位を保つため、惑星そのものを別世界に閉じ込めたことさえあった。約5000年前には、遠からず強大な力を持つことになる惑星ザモジンの人々をクアドラント・ロックによって暗黒の中に封印し、彼らの宇宙への進出を妨害している。
地球暦2005年。サイクロナスの攻撃を受け、ホットロディマス達を乗せたシャトルが惑星クインテッサに墜落した。ロディマスとチャーはワニ型TFの大群に捕まり、その主・クインテッサ星人の前に連行される。その異様な姿に息を呑むチャー達。クインテッサ星人達は捕獲したリソーン人を使い、まやかしの裁判を行っていた。被告は「無罪」の判決を下されると、すぐさま獰猛なシャークトロンのプールに落とされ、無残な最期を遂げていく。ロディマス達も同様の判決を受けるが、何とかプールから脱出し、群がるシャークトロンと戦闘を開始。そこに突如ダイノボット達が乱入、クインテッサ星人は逃走し、サイバトロン達は接収したクインテッサ・シップで惑星を後にすることができた。
地球暦2010年。長かったセイバートロン戦争はサイバトロンの勝利に終わった。デストロンの生き残りは辺境の惑星ジャールへと追いやられ、かつての誇りも感じられぬほど勢力が低下。一方のサイバトロンは、ようやく訪れた平和のため、注意を怠っていた…。この機会に、数百万年もの間セイバートロン星を取り戻そうと狙っていたクインテッサ星人達が、ついに行動を開始する。種族を統率するサイバトロン・リーダーの証・マトリクスを、惑星クインテッサもろとも破壊しようとするが、サイバトロン戦士達は星の爆発から際どい所で脱出。クインテッサ星人は、サイバトロンが人間との出会いによってすっかり変わってしまったことに驚愕する。そして、マトリクスの中を旅したロディマスコンボイにより、サイバトロンとデストロンは、クインテッサ星人こそが自分達の生みの親という事実を知ることになった(この時まで、クインテッサ星人の記憶は失われており、彼らのことを知るTFやデータはほとんど存在していなかったようだ)。クインテッサ星人にとって、デストロンを利用するのは容易かった。だが、サイバトロン相手では、彼らのセイバートロン星奪還計画はことごとく失敗することになる。その後、宇宙ペストが銀河系に蔓延。クインテッサ星人は他に手は無いと判断し、サイバトロンに協力、最後の希望・コンボイを復活させた。それ以降、クインテッサ星人のセイバートロン星攻撃は忽然と途絶え、以来彼らは不気味な沈黙を守っている…。
■瞬間凍結装置
セイバートロン星の地下深くにある、サイバトロンとデストロンのシステムを瞬間凍結する装置。クインテッサ星人が奴隷ロボットの反逆などに備えて用意した装置だと思われるが、1100万年前には使用されなかった。地球暦2010年のセイバートロン星侵攻の際、クインテッサ星人はシャークトロンのコマンド部隊を地下に潜入させ、凍結装置を作動させようとしたが、ブリッツウィング達に阻まれてしまう。だが、そこにガルバトロンが現れ、彼は何かも分からず装置のレバースイッチを降ろしてしまった。直後、全てのサイバトロンとデストロンは凍りつき、クインテッサ星人の計画は成功したかに見えたが、スパイクが銃で凍結装置を破壊したため、TF達は解放されている。
■恒星爆弾
クインテッサ星人のサイバトロン絶滅計画のために用意された超巨大爆弾。赤色矮星と白色矮星の近接連星付近にある小惑星をクインテッサ星人の基地として囮に使い、サイバトロンがその引力圏に入ると、小惑星が爆発、恒星の超新星化を誘発させる。地球暦2010年にコンボイを奴隷化したクインテッサ星人達は、サイバトロンのアタック艦隊を罠へと誘き寄せることに成功。周囲に多数配置された小惑星型自動攻撃システムによって、サイバトロン達を虐殺していった。しかし、コンボイは正気を取り戻し、部下達にセイバートロン星への帰還を命令。そして、彼は自らの乗る指揮艦を小惑星へと突入させた。結果、2つの太陽は超新星化したものの、多くのサイバトロンが救われることになったのである。なお、この爆弾の赤色星は、グレゴリー博士達が耐熱合金の実験に利用した他、千数百万年前には、宇宙ペストのウィルスが封印されていた。
■古代クインテッサ文字
千数百万年前にクインテッサ星人が使用していた文字。いわゆる象形文字であり、古代エジプトで使われたヒエログリフに似ているのが特徴である。セイバートロン星の地下にある謎の部屋の壁面にこの文字が記されていたが、カセットボット部隊の情報員リワインドによって解読され、ここがかつてクインテッサ星人の処刑の間だったことを知ることができた。この文字が現在も使われているかは不明だが、クインテッサ星人の過去を知る数少ない資料と見ることもできる。鳥のような形状の文字が確認できるが、これはもしかしたら、彼らの「本当の故郷」に住んでいた生物かもしれない。
■記録カプセル Minutes Capsule
クインテッサ星人の議事録が収められた円筒形の記録装置。クインテッサ星人の陰謀と非道の数々が記録されており、もしこの中身が公開されれば、彼らは全宇宙を敵に回すことになる。カプセルは色や細部がそれぞれ若干異なるが、基本的には同じ構造であり、立体映像を投影し記録内容を確認することができる。地球暦2010年、惑星クーマルタス4に漂着したカプセルには、「クインテッサ記録ファイル1122」が収録されていた。これの記録期間は「379-NW〜BQ」(これはクインテッサ星人独自の時間表現と思われる)、記録内容は「クインテッサLL5(商業活動及び技術計画、並びに特別プロジェクトの全記録)」であった。また、同カプセルには457-AEの惑星テキシラ、惑星アラクゾーとの商取引記録や、793-BQのエタクシス対ラナーク間抗争の特別操作記録なども収録されている。この記録カプセルは惑星クーマルタス4に墜落した際、ショックで信号を発し(昔クインテッサ星人が使っていた周波数だった)、サイバトロンとデストロン、クインテッサ星人の争奪戦となった。結局、カプセルはサイバトロンが手にし、エタクシス星とラナーク星の最終戦争は回避され、その記録装置はセイバートロン星の地下倉庫に保管されている。クインテッサ星人にとっては無くせば自身の生命を脅かすことにもなる非常に重要な物だが、惑星ジャンキオンのゴミの中に紛れ込んでいたカプセルもあり、少なくとも2度、何らかの原因で紛失しているようだ。少々管理に問題があると言えよう。
■基地・コロニー
クインテッサ星人は宇宙の各地に基地やコロニーを築いている。銀河の裏社会で暗躍する彼らは、数多くの惑星を支配、植民地化しているようだ。太陽系内にも、クインテッサ星人の基地は存在した。土星の地球によく似た衛星(タイタン?)に建設された基地施設がそれで、地球歴2010年に物質分解再生装置リクリエーターの取引が行われている(画像左)。なおこの時、クインテッサ星人はコンピューティコン達との戦闘で敗退、基地は打ち捨てられた。ちなみに、この衛星には生物を襲う植物が生息し、人間は宇宙服なしで生存可能、空には雷のような自然現象も発生している。また、銀河系の外縁部にある惑星にも彼らの基地は存在、宇宙ペスト事件の際にはここに潜伏していた(画像右)。土星の衛星基地もそうだがドーム型の建造物が特徴的である。その他、セイバートロン星近くの小惑星にも基地を有していた。
クインテッサ星人には、いくつかの謎が存在する。なぜそれほどまでにセイバートロン星を欲しがるのか、また彼らの過去についてもほとんど分かっていないのだ。しかし、これらの謎がクインテッサ星人を、ミステリアスで魅力的な種族にしているとも言えるだろう。
■惑星クインテッサ
地球暦2010年に破壊された惑星クインテッサは本当に彼らの故郷なのだろうか。彼らは「我らの惑星クインテッサを失うのは辛いが、マトリクスと引き換えなら惜しくはない」と言い、惑星をいとも簡単に爆破している。しかし、いくらクインテッサ星人でも故郷をこれほどあっさり破壊するとは思えない。やはりこの星は、「本当の故郷」ではなく、他種族の惑星を制圧したものと考えられる(劇中クインテッサ星人がこの惑星を「故郷」と呼ぶことはなかった)。一説には、彼らは手頃な惑星を故郷のような姿に作り替えてしまうと言われており、恐らくこの星も犠牲者だったのだろう。クインテッサ星人の真の故郷が現在も存在するかは不明だが、すでに失われている可能性が高いと思われる。故郷の惑星クインテッサ消失後、彼らは放浪の種族となり、いくつもの星を渡り歩くことから、クインテッサ「星人」と呼ばれるようになったのではないだろうか。
■機械生命種族
クインテッサ星人は自らが造ったロボットに「感情が芽生えるとは思ってもいなかった」らしい。だが、彼ら自身もいわゆる「ロボット」であり、機械に心が生まれることを予想していなかったのは不可解である。ひょっとしたら、彼らは元々は機械生命体ではなく、人間などと同じ有機生命体だったのではないだろうか。彼らは、進化の果てに身体を機械化し、これによって永遠とも思える寿命を獲得、強大な星間種族となったのかもしれない。
■サイバトロン星とマトリクス
クインテッサ星人がセイバートロン星を手に入れたがる理由は、物語の核心部分でありながら、最大の謎となっている。彼らはいくつもの惑星を支配下に置いており、エネルギー資源に乏しい機械惑星を欲しがる理由が見当たらないのである。セイバートロン星は彼らにとって、非常に大きな戦術的重要性を持つとも言われるが、実際の所、その理由は全く分かっていない。また、クインテッサ星人達はマトリクスの破壊を企てたこともあり、何らかの関連性が指摘されることもある。しかし、「あのマトリクスさえ破壊すれば、サイバトロン戦士達は統率を失い自ら滅び去るのみ」の台詞と、その後マトリクスに興味を示さなかったことから、どうやら単なるサイバトロン殲滅のための手段だったようだ。 |