マイクロンの機能・能力

登場作品:『LM』『LML』 関連項目:マイクロンマイクロンシップマイクロンの歴史
エボリューション関連

エボリューション Evolution
「進化」の意。マイクロンが大型TFや通常の機械などに合体・装備されることによって発動する効果、及びその機能。大型TFのパワー増幅や武装の出力強化などの効果があり、「エボリューション(進化)」という名称もここからきているようだ。この機能は、大型TFの「エボリューション」という起動コードの音声入力により発動され、マイクロンはその内なるシステムによって「合体コマンド」が働き、基本的に合体を強制される。実はこの機能の裏には、“邪悪な意図”が込められている。マイクロンの種族としての個体数は少なく(恐らく数百体程と思われる)、それは彼らの創造目的が“サイバトロンとデストロンの戦争激化”にあるからである。彼らの数が少ないからこそ、大型TF達は彼ら(の持つ、この“機能”)を求め争い続けたのだ。ユニクロンにとって、この機能こそがマイクロンの存在意義そのものであったに違いない…。なお、アップグレード後は、大型TFを強化するという基本機能は残されたようだが、強力なコマンドによる強制的合体は無くなったと思われる(自由意志による合体は可能)。

エボリューションの手順
マイクロンがエボリューション機能を使用する際には、下の表の手順を踏む必要がある。これらプロセスは非常に短時間で行うことができ、2回目以降は「分子モディファイ」などの過程は省略されると考えられる。また、大型TFとの合体の際には、プロトコルを起動する前に大型TFの「エボリューション」という起動コードの音声入力が行われ、マイクロンはコネクトモードに変形する必要がある。これらの作業は負担を軽減するためか、複数のマイクロンで行われることもあった。

Phase 1 マイクロンのシステムにある「エボリューション・プロトコル」起動
Phase 2 対象物(大型TFや通常の機械など)をスキャン
Phase 3 パワープラン作成
Phase 4 対象物にデータ転送
Phase 5 対象物の「分子モディファイ」
Phase 6 「パワーリンク」(対象物はエボリューション効果を発動可能となる)

エボリューション・プロトコル Evolution Protocol
マイクロンがエボリューション機能を使用する際に起動させる規約。マイクロンのシステムに組み込まれたものであり、このプロトコルを起動することが、エボリューションの機能を使う際に最初に行うプロセスである。なお、2回目以降は省略されるとも考えられる。

合体コマンド Union Command
エボリューションの副次的機能である、マイクロンと大型TFの合体を促す命令。合体コマンドが働くと、通常はマイクロンの意志に関係なく、反射的に合体を行ってしまう。精神力でそれに抗うことも可能だが、一般的には困難と言わざるを得ない。

分子モディファイ Molecular Modify
エボリューションの効果の一つで、物質の構造を分子レベルでモディファイ(改造)することができる。改造は短時間で行われ、これによって、大型TFのボディの一部を武器に改変したり、特殊能力(飛行能力や高速移動能力など)を付加することも可能だった。マイクロン達がアップグレードする以前から、このような超絶的能力を発揮できたのは、これが彼らの本来の目的(サイバトロンとデストロンの戦争激化)に通じるものだからであり、その内に秘めた圧倒的パワーの片鱗を垣間見ることができる。

パワーリンク Power Link
コネクトモードとなったマイクロンが大型TFや通常の機械と行う「合体」のこと。マイクロンはパワーリンクすることで、合体した装置や兵器を操作・使用することもできたようだ。なお、パワーリンクとエボリューションの違いだが、パワーリンクは“合体(接続)”そのものを指し、エボリューションはその名称から、大型TFを進化させるその“効果・機能”を指すものと思われる。フィクサー・バグに追跡されていたレッドライン達は、駐車場の自動車を改造しパワーリンクすることで、ターボキャノンを使用、敵を撃破している。

マイクロンジョイント Micron Joint
マイクロンと大型TFの合体などに使用される接続装置。大型TFや通常の機械のジョイントは、マイクロンが合体する際の「対象物の分子モディファイ」の過程で形成されるようだ。なお、シルバーボルトとターボの合体など、マイクロンジョイントが使用されないケースもあるようだ。基本的にマイクロン側は凹型、大型TFは凸型のジョイントを有している。このマイクロンジョイントは、マイクロンと大型TFの合体以外にも使用可能で、共通化された各種装置を接続可能な、多目的ジョイントとしても機能していた(サイバトロンの水中用装備など)。

単方向マインドチャンネル
大型TFとマイクロン間の一方通行型の精神的通信路。彼らが合体することによってマインドチャンネルは開通され、合体時のデータのやり取りなどに使用されると思われる。破滅の種子によるリンケージ破壊計画の際にも利用されたが、これによってマイクロンは大型TFの感情を知ることもできたようだ(トゥワールとラヴィナス)。

追従プログラム Follow Program
マイクロンのシステムに組み込まれたプログラムであり、マイクロンと大型TFを結びつける機能の一つ。パネルから目覚めさせたり、新たに合体を行った相手に対する強い帰属感を植えつけるもので、一旦これが起動すると、マイクロンの意志に関係なく相手の大型TFから離れられなくなり、どんな要求にも従うようになってしまう。だが、追従プログラムの支配力は必ずしも絶対ではない。ラッドとウィリーの出会いに端を発するマイクロンの自我獲得によって、プログラムのオーバーライドが可能となったのである。そのため、サイバトロンのようにマイクロンの自由意志を尊重してくれる相手なら大した影響は現れないが、相手がもしデストロンなら、その地獄から抜け出すのは容易ではない。フラットアウトとレッドラインは脱出に100年を要したらしい。

パートナーマイクロン Partner Micron
大型TFの“相棒”のマイクロンをパートナーマイクロンと呼ぶ。大型TFと合体を行うのも主に彼らで、特に忠実。マイクロンが大型TFのパートナーになるのは、追従プログラムの影響が大きいと考えられるが、中には、信頼や絆で結ばれた者達も存在する。

その他の機能・能力

共鳴 Sympathy
マイクロン同士は“共鳴”することで、様々な現象を引き起こすことがある。共鳴の際にマイクロンは、メロディー調のバイナリーコードを発し、それは一種の“歌声”のように聞こえる。なお、アレクサはこの歌声を「清々しい、心に染み通ってくる響き」と表現した。この共鳴現象によって、遠距離のパネルからマイクロンを覚醒させたり(アストロブラスターのマイクロン)、追従プログラムを無効化することもできた(デストロン軍からの脱出の際)。またユニクロンを打ち倒す時にも、この現象が見られたが、「リンケージ」によるものだろうか?

還元再起動モード
マイクロンが一旦機能を停止し、再び起動すること。プログラムを変更・改良した際などに、それを反映させるため還元再起動モードを行うようだ。還元再起動モードを実行すると、マイクロンはパネルに保存される時のように一時的にエネルギー形態(デジタルエンティティ・フレーム)になり、その後すぐさま物質化し、起動する。フラットアウトやファルシア、コンボイ達と行動を共にしている多くのマイクロンなど、既に覚醒しているマイクロン達がアップグレードする際、還元再起動モードが行われている。

スーパーパワー Super Power
マイクロンはアップグレードによって、驚異的な力を獲得することになった。パワーを発揮する際にはボディから緑色の光を発し、尋問(対象生物の意志に関係なく相手の持っている情報を喋らせる能力)や対象生物の体内時間の逆転、休眠中のマイクロン達を誘導しアクサロンに随伴させたり、死者(コンボイ)の復活、塩の惑星で負傷した大型TFを瞬時に修復するなど、超絶的な能力を使用可能となったのである。その他にも、光の雨を降らせ大型TF達を救出し、彼らの戦意を喪失させたり、ブラックホールの消滅や、デストロン軍を撹乱するため複数のアクサロンに擬態したこともあった。また、大型TF達の宇宙船にバリアを発生させ彼らを守ったり、合体して巨大な光のユニクロンを形成することも可能だったが、その中でも最たるものと言えるのが、ウィリーの行った「時空転移能力」である。以下は、マイクロンがアップグレードによって獲得したと思われる主な能力のリストである。

(1)飛行能力(2)エネルギー操作(エネルギーの射出、対象物へのバリア発生など)
(3)尋問(4)異種族の言語での会話(5)対象生物の体内時間の逆転
(6)閉じた次元の生成(7)休眠中のマイクロンの誘導(8)マトリクスを利用したTFの蘇生
(9)大型TFの修復(10)光の雨(11)擬態(アクサロン、ユニクロン)(12)時空転移

閉じた次元
レッドラインが破滅の種子を封じ込めるために体内に作った空間。彼らのいる宇宙とは別の、隔絶された小さな宇宙のようなものと思われる。これもマイクロンのアップグレードによって可能となったものの一つのようで、この閉じた次元によって破滅の種子の破壊的な力が他に及ぶことはなくなった。その後、マイクロン達はレッドライン一人に問題を押し付けず、ほぼ全員がこの次元にアクセスし、破滅の種子の力を鎮める方法が見つかるまで、その処置はマイクロン種族全体の責任となった。

時空転移
ウィリーの行った時空転移能力。この能力は、対象物を並行宇宙や過去などに転移させることができるもので、この力によってラッドとウィリーは、“時空を超えた出会い”を果たすことになった。なお、この能力を発動させるにはいくつかの条件があったと考えられる。一つは、マイクロンの誕生の地(遥かな過去にラッドとウィリーが出会った場所)であること。もう一つは、スタースクリームの被弾である。“スタースクリームの死のイメージ”は恐らく、子供達の中に「こうであってほしくない」という強い願いを瞬間的に生み出し、それが能力発動の引き金になったのではないだろうか。ウィリーがラッド達に悪夢のような並行世界を見せたのも、同様の意味があったと思われる。いずれにしても、この能力・現象には一種の“精神的な力”が作用した、恐らくこの一度だけ可能な、能力だったと考えられる。

光のユニクロン Unicron of Light
マイクロン達が合体して形成した光のユニクロン。緑色に輝く光の巨人であり、ユニクロンの動きを封じ込めるほどの強大な力を持つ。ユニクロンの姿なのは、マイクロンがユニクロンから生み出された種族だからである。ユニクロンがセイバートロン星に接近・攻撃しようとした際、マイクロン達が集結・合体し、光のユニクロンとなり、その動きを封じ込めた。この光の巨人の力によって、セイバートロン星の破壊は免れたようだが、ユニクロンがマイクロンの自我を一時的に消し去った際には、バラバラに分散し、それに衝突した連合軍の戦闘機などに大きな被害が出てしまった。


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