サイバトロン Cybertron

登場作品:『LM』『LML』 関連項目:トランスフォーマースパーク
デストロンマイクロンアクサロン
概要

人間などの他の種族とも友好的に接する、穏和で平和的なTF種族。TFの2大勢力の一つでもある。人間と比べかなり大きなボディを持ち、その内部には魂とも言うべき生命の証・スパークを宿す。約1000万年前、故郷・セイバートロン星の制圧を狙うデストロン勢力を阻止するために、サイバトロンは立ち上がり、以来彼ら2つの勢力は長き間戦い続けている。サイバトロン達は信頼の絆で強く結ばれており、それは時にデストロンに対抗する力ともなった。種族の名前は、「コンピュータネットワークに関する」という意味の“サイバー(cyber)”が語源のようだ。

サイバトロンマーク Cybertron Mark
サイバトロン種族及びサイバトロン軍を象徴するマーク。色は赤を基調としている。このマークは、サイバトロンのボディや装備・設備、宇宙船などに描かれていた。軍においては、所属を表す記章としての意味合いもある。地球の子供達がデストロン達に襲われた際、アレクサはこのマークを見て、突如出現したトレーラートラック(コンボイ)が味方であると判断している。また、『LM』劇中の場面転換の際にも使われており、デストロンマークが反転しサイバトロンのマークに変わると、場面もサイバトロン達のシーンに変わり(その逆もある)、同じマークが回転するだけの場合は、単に場面の変化を示していた。なお、このマークはG1のストリークの頭部がモチーフのようだ。

マトリクス Matrix
サイバトロン軍総司令官の証。リーダーとしての義務と責任の象徴でもある。中心部にあるクリスタル状のコアの内部は、広大な仮想空間が広がっており(画像右)、そこには歴代司令官の全記録が収められている。その記録方法だが、恐らくTFがマトリクスを装着することで、視覚や聴覚などの知覚による情報(“記憶”)や、“人格情報”が、マトリクスのコアに蓄積されていくものと思われる。現在はコンボイが所持し、彼の胸部に収められていた。地球がヒュドラキャノンの脅威にさらされた際、コンボイはホットロッドにマトリクスを預けようとしたが、拒まれている。コンボイはヒュドラキャノンから地球を救ったものの死亡(マトリクスはプライムに託しており、無事だった)。だがその後、マトリクスに記録されていたコンボイのデータ(人格や記憶など)とマイクロン達の力によって、コンボイは奇跡的に復活している。またメガトロンとの最終決戦でコンボイは、マトリクスを投げ捨て、一人のTFに戻り戦っている。全サイバトロン軍を統率する総司令官として、その行為に問題がないとは言えないが、“重荷”となっていたマトリクスがなくなったコンボイは、驚くべき強さを発揮している。

補足:G1でのマトリクスは、“総司令官”の証ではなく、“リーダー”の証であった。これらは厳密には微妙に異なり、リーダーとは種族の指導者を意味し、総司令官とは軍の最高指揮官のことである(両者を兼任する者が多いのだが)。この違いは、長き戦争によって軍の影響力の大きな『LM』の世界の個性と言うこともできる。またG1では、マトリクスの存在をユニクロンは恐れていたが、『LM』では特に恐れてはいなかったようである。

サイバトロン軍 Cybertron Forces
サイバトロンからなる軍事組織。現在の総司令官はコンボイであり、総司令官直属部隊を中心に、様々な部隊が編成されているようだ。現在はほぼ全てのサイバトロンが軍に所属しており、戦士として戦場へと駆り出されていくが、必ずしも全てのサイバトロンが、“サイバトロン軍”に所属しているわけではない。傭兵のデバスターやデストロン軍に寝返ったランページのような例も存在する。地球を来訪したサイバトロン軍は、強い使命感と連帯意識があり、団結力に乏しいデストロン軍と好対照をなしていた。

総司令官直属部隊
サイバトロン軍総司令官直属の部隊。コンボイ司令官をはじめとし、副司令官のジェットファイヤーやラチェット、ホットロッドやグラップなどが所属する部隊である。ホットロッドはランページとの事件の直後、当部隊に配属された。マイクロンの信号を受けたサイバトロン軍は、急遽地球へと向かうこととなり、当部隊からコンボイ司令官とラチェット、ホットロッドとグラップの4名が選抜され、副司令はセイバートロン星に残された。少数なのは、恐らく「地球人に迷惑を掛けたくない」というコンボイの考えがあったためと思われる。しかし、地球での戦闘が激化するにつれ援軍として数名のメンバーが加入し、ジェットファイヤーも合流している。地球を訪れた当部隊のメンバーは殆どが車両に変形するため、飛行能力を持つ者が少なかった。

基地

サイバトロン基地 Cybertron Base
マウント・アストロゲートの下に存在するマイクロンシップの残骸を利用し、ラチェットの指揮の下サイバトロン達が修理・建造した、サイバトロンの地球基地。山内部を拡張・補強し、地下深くに築かれている。遥か大昔に墜落したマイクロンシップだが、まだ使える部分が残っており、意外に早く基地としての使用が可能となった。宇宙船のブリッジだったと思われるコントロールルーム(司令室とも呼ばれた)は、多数のディスプレイやコンピュータ端末を備えており、基地の中枢として機能(画像左)。作戦の立案などもそこで行われていた。元々マイクロンの宇宙船ということもあり、各所にマイクロンや子供達のための小型コンソールも用意され、アレクサが主に使用していた。基地を貫くエレベーターに乗り込み施設の最下層まで行くと、そこにはショートワープ設備である「発進ゲート」が存在する(画像右)。

基地内には、TF用の補修設備や、射撃訓練などのためのトレーニングルームを備える。補修用設備では、コンボイがオーバーホールのためドックに入った他、グラップの修理(スパークの移植)などが行われている(画像左)。また、負傷したTFのためのベッドなども備えており、ランページの攻撃を受けたホットロッドが使用した。通路などには、迎撃システムであるレーザー砲や煙幕発生装置などが備え付けられている。基地内にデストロン軍が侵入したこともあったが、その後ラチェットによりワープを防ぐための防御シールドが張り巡らされている。子供達は、山の洞窟内の扉から基地に出入りし、自分達が使うソファやテーブル、冷蔵庫などを持ち込んでいた。彼らにとってはまさに“秘密基地”だったのかもしれない。サイバトロン達が地球を発つ際、アレクサは基地の場所を大人達に知らせている。

サイバトロン本部 Cybertron Headquarters
セイバートロン星にあるサイバトロン軍の本拠地。内部にはコントロールルームなどを備えており、大勢のサイバトロン達が勤務している。総司令官直属部隊が地球から帰還後は、基地内の環境は子供達が宇宙服なしで活動できるよう、気密・調整されていたようだ(一部の区画のみの可能性もある)。地球から帰還後、コンボイはここで部下達に指示を出していた。ユニクロンが復活後は、その影響でサイバトロン本部は崩壊寸前となったため、サイバトロン達は戦闘艦で宇宙に避難している。

艦隊・艦艇・戦闘機

サイバトロン艦隊 Cybertron Fleet
サイバトロン軍の艦隊。高速巡洋艦や多数の宇宙戦闘艇などから構成されている。約400万年前、マイクロン達のセイバートロン星脱出の際、デストロン軍の妨害からマイクロンシップを援護するため、セイバートロン星の軌道上に集結した。

サイバトロン高速巡洋艦 Cybertron Fast Cruiser
約400万年前に運用されていたサイバトロン軍の高速巡洋艦。舷側には多数のビーム砲を装備する。艦体左右に計8枚装備されたフィンと、艦首のサイバトロンマークが特徴的。サイバトロン艦隊の中核を成していたと思われる。マイクロン達がセイバートロン星を脱出する際のデストロン軍の妨害に対抗するため、多数の宇宙戦闘艇と共に運用された。デストロン軍の旗艦・ドゥームズデイがマイクロンシップに迫る中、当巡洋艦はその間に入り込み、ドゥームズデイに砲撃を食らわしている。

サイバトロン宇宙戦闘艇 Cybertron Space Battle Craft
約400万年前に運用されていたサイバトロン軍の一人乗り戦闘艇。小型で機動性が高く、デストロン軍の戦闘機とも互角に渡り合うことが可能。外部の情報はキャノピー越しに視認するのではなく、内部のモニターに表示されるようだ。機体上部左右にビーム砲を装備。マイクロン達がセイバートロン星を脱出する際、マイクロンシップの援護などに多数が運用されている。惑星の軌道上では、デストロン軍の戦闘機とのドッグファイトが繰り広げられた。ラチェットも使用している。

サイバトロン戦艦 Cybertron Battleship
現在運用されているサイバトロン軍の宇宙戦艦。2タイプ存在する。艦首部などにビーム砲を装備。メガトロンがセイバートロン星に帰還した直後の戦闘で、多数が運用されたが、メガトロンの持つスターセイバーの力によって、真っ二つにされてしまう艦もあった。惨敗の結果、地下に潜伏していたが、その後総司令官の帰還を知り、戦意を奮い起こしている。ユニクロンとの戦闘の際にも、多数が運用されている。

サイバトロン戦闘機 Cybertron Fighter
現サイバトロン軍が有する主力戦闘機。小型の一人乗りタイプで、水色を基調とした機体色が特徴。乗降の際にはキャノピー部が展開する。セイバートロン星の引力圏から単独で宇宙空間に離脱することができる。主武装として機首部にはマシンガンを装備する。広域破壊用のミサイルも搭載しており、機体下部のハッチを開き投下することが可能(画像右)。コクピット内部のキャノピー部には仲間からの通信などの様々な情報を表示可能となっている。ユニクロンとの戦闘時に多数が運用されている。TF連合軍の指揮官となったホットロッドやランページなどが使用し、活躍した。ユニクロンの体内に侵入し、ミサイルによる攻撃を加えるなどしている。


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