トランスフォーマー Transformer

登場作品:『LM』『LML』 関連項目:サイバトロンデストロンマイクロン
セイバートロンスパークTFのテクノロジー
概要

トランスフォーマー(TF)とは、変形能力を有した機械生命種族の総称である。彼らは自らの身体を自在に変形(トランスフォーム)させ、様々な姿に変化する能力を持ち、その他に類を見ない特殊性から、「かたちを変える者=トランスフォーマー」の名で宇宙に知られているのだ。なお、そのトランスフォーマーという名前は、単に機械生命体の“変形機能”だけを指すのではなく、「変化するもの」という意味で、それ以外の様々なものも表現していると考えられる。

超ロボット生命体 Super Robot Lifeform
「トランスフォーマー」の別称。単なるロボットを“超えた”生命体、という意味だと思われるが、その“通常のロボットを超える要素”には色々考えられる。まず思いつくのは、やはり「変形能力」で、また、“心”を持っている点も、彼らを単なる機械以上の存在にしていると言えるだろう。『LM』のタイトルにも付けられているが、『1st』の頃から使われていた伝統的な表現でもある。

心・精神 Mind
TF達は知性と感情を有している。彼らは人間と同じく、喜怒哀楽の豊かな感情を持っており、また様々な個性も有している。これらは彼らの“心”や“生命”といったものを実感させるものでもある。その精神性は、TFが持つ“魂”とも言うべき発光体・「スパーク」に起因するらしい。しかし、サイバトロンとデストロンの戦いによって生まれる怒りや憎しみの負の想念(一種の精神的な力)は、ユニクロン復活のためのエネルギーとしても利用されてしまった。

種族と故郷 Race and Home
TFは、サイバトロンとデストロン、マイクロンの3種族に大きく分類される。また、その他にもそれらに分類されないTFとしてユニクロンなどが存在する。TF種族で多くを占めるのが、巨体を有する2大種族・サイバトロンとデストロンだが、彼らは約1000万年にも及ぶ長き間争いが絶えず、敵対関係にあった。各種族の特徴としては、サイバトロンは平和的で、デストロンは破壊的・好戦的、マイクロンは大型TF(サイバトロンとデストロン)を強化する能力を持った小型種族である。ほぼ全てのTF(上記の3種族)が、機械惑星・「セイバートロン星」を故郷に持つ。

コードネーム Code Name
TFの名前はコードネームである。コードネームは通常、TFの性格や特徴、イメージなどから付けられる。変形モードを変更した際などにコードネームも一緒に変えることもある。

表現
TF達に関する諸々の事柄は、基本的に“機械的な”表現をする。身体の各器官を「センサー」や「装置」、「回路」などと呼称し、病気ではなく「故障」、治療ではなく「修理」などと言うのが普通である。これは彼らが自らを“機械生命”として認識・理解しているためで、大きな特徴ともなっている。それを知らない地球の少年・ビリーは、友人のジムが「コンボイ、壊れちゃったの?」と言った際、「コンボイ達は生きてんだから、“怪我”したのかって聞けよな」と発言している(彼の気持ちも理解できるが)。

寿命と死 Life and Death
機械の身体を持つためTFの寿命は長く、少なくとも1000万年以上生きることが可能。人間の尺度からすれば永遠にも思える寿命を持つTF達だが、彼らにも死は訪れる。TFのボディに重度のダメージが及ぶと、彼らの魂とも言うべき「スパーク」は物質世界から消失することがあり、それがTFにとっての“死”である。だが、ボディに重度の損傷を負っても、スパークが無事なら、それを新しい身体に移植するなど、適切な処置を施せば蘇ることが可能である。なお、たとえ身体が五体満足でも、中枢部が破損しダメージが致命傷に達していれば、死亡することがあり、逆に身体がバラバラになっても、中枢部や主要装置さえ無事なら、修理によって奇跡的に復活することもあるようだ。

起動コード Activation Code
変形その他の各種機能を作動させるための起動キーワード。変形などの際は、起動コードの“音声入力”を行うことが多い。一応、発声しなくとも変形などは可能なのだが、このような場合には音声入力以外の起動方式をとっているものと思われる。

セイバートロンモード/アースモード Saviourtron Mode/Earth Mode
TFのセイバートロン星での姿、あるいはセイバートロン星のマシンなどをスキャンし身体再構成を行った姿を、セイバートロンモードと呼ぶ(画像左)。同様に、地球の機械や動物などをスキャンした姿は、アースモードと呼ばれる(画像右)。その他の惑星などの場合も、星の名前を頭に付けて「〜モード」と呼ばれるようだ。地球を訪れた当初のコンボイやメガトロン達は、地球のマシンをスキャンしていなかったため、セイバートロンモードのボディを有していた。

身体・特徴など
TFの身体構造について詳しいことは不明だが、彼らのボディは細胞よりも遥かに小さな「微小機械群(ナナイト)」によって形成されていると考えられる。変形モードを変更した際の身体再構成もそれによるものだと思われる。そのため、軽度の傷ならそのナノマシンの働きによって自動的に補修される「自己修復機能」を備えているようだ(その機能を促すためか、包帯のような物を使用するTFも存在した)。ある程度なら身体を拡大・縮小(質量も変化)することができる者もいるが、その原理も微小機械群の働きによるものと考えられる。また、各種センサーの働きによって、視覚や聴覚、触覚(痛覚)、味覚など、五感をはじめとする感覚機能も有している。ちなみに、彼らTFも人間と同様、“睡眠”をとるようである。

主な機能

トランスフォーム Transform
「変形」や「変化」の意。TFの最大の特徴であり、その名の所以でもある身体可変機能で、起動コードは「トランスフォーム」。TFはプログラム次第で複数の変形モードを得ることができるが、あまりにも多いと他の身体機能を圧迫・負担をかけてしまうため、無限に変形モードを追加することはできない(そのため2形態が一般的)。また、部分的な変形や中間形態をとることも可能。通常のTFの変形所要時間は数秒ほどだが、ユニクロンは例外として数十分もの時間を要する。

リンクアップ Link Up
いわゆる「合体」のこと。機械の身体を持つTF種族は、複数の個体が組み合わさることで一体の複合体を形成し、能力の向上を図ることができる。これによって、単体時のTFの欠点を補ったり(飛行能力の付与など)、武装の強化など、様々な効果が得られるのだ。リンクアップも“形が変化する”という意味では、トランスフォームの一形態とも言える。コンボイとジェットファイヤーがジェットコンボイに合体する際の「リンクアップ・ジェットコンボイ・トランスフォーム」の起動コードもそのためだろう。なお、リンクアップは“大型TF同士”の合体などを指し、マイクロンと大型TFの合体は「パワーリンク」と呼ばれる。合体時には「リンクアップ」コードの音声入力を行うが、分離時には特に起動コードの音声入力は行われなかった。

身体再構成
TFが変形モードを変更・追加する際などに、身体構造を改変すること。基本的には「スキャン機能」を使用し、対象物のデータを取り込み、非常に短時間で改造は行われる。これは彼らの身体が微小機械群によって構成されているために可能なのだと思われる。データさえあれば外観だけでなく内装までも再現することができるが、中には変形機構上再現が不可能な部分もあるようだ。また、スキャン機能を使用しなくとも、直接データを入力することで変形モードの変更・追加は可能だと思われる。TFが身体再構成を行う理由には「擬態」を目的とする場合も多いが、異星の環境に「適応・適合」するための手段として利用されることもある。

スキャン Scan
TFが身体再構成の際などに使用する機能。基本的には「スキャナー」と呼ばれる装置を使用するが、ほぼ全てのTFのボディにスキャナーは標準装備されている。変形モードを獲得したい対象の機械、もしくは生命体に、スキャナーから「スキャンビーム」を照射することで、その対象物が持つ形状や機能といったデータを瞬時に解析・読み込み、身体再構成を行う。このことを一般に「スキャンする」と言う。ちなみに、スキャンビームは眼などから放射される。マイクロンの中には、スキャンをする際頭部を回転させる者もいた。

変形モード

ロボットモード Robot Mode
TFの「人型形態」、あるいはそれに類する形態を、ロボットモードと呼ぶ。細かな作業などにも適した、汎用性の高い形態である。殆どの者がロボットモードを有するため、TFの基本形態とも言えるが、必ずしも全てのTFがロボットモードを持つわけではないようだ。

ビークルモード Vehicle Mode
TFが変形した車両や航空機などの、いわゆる「乗り物形態」の総称。ビークルモードに変形することにより、TFはその形態の持つ機能・能力を利用し、高速移動などが可能となる。また、この形態は擬態能力としても機能し、サイバトロンは特にだが、地球人に存在を知られないようにするため、基地外では戦闘などの緊急時以外殆どこのモードで活動した。

コネクトモード Connect Mode
大型TFやマイクロンが合体を行う際に変形する「接続形態」。コンボイとジェットファイヤーがジェットコンボイにリンクアップする際に変形する形態も、コネクトモードと考えられる。単に形状が変化するだけでなく、システム的にも、合体を行うためのモードに移行されると思われる。マイクロンの場合は、基本的にビークルモードやウェポンモードなどの、ロボットモード以外の形態がコネクトモードであることが多い。

その他の変形モード
動物系の形態を「ビーストモード」、武器形態を「ウェポンモード」、道具形態を「ツールモード」、基地形態を「ベースモード」などと呼ぶ。ツールモードは、サイバーホークが変形したカメラ形態など、ベースモードはコンボイのコンテナが変形した基地形態などのことである。また、ユニクロンの惑星形態は「プラネットモード」と呼ばれる。

関連項目

トランスフォーマー連合軍 Transformer Allied Forces
ユニクロンを倒すため、サイバトロンとマイクロン、そしてデストロンのTF3種族によって編成された軍隊を指す。最後まで頑なにサイバトロンと手を組むのを拒んでいたデストロンのリーダー・メガトロンだったが、スタースクリームの命を懸けた説得でサイバトロンとデストロンの歴史的な結束が実現することとなった。指揮官にはサイバトロン・デストロン両軍の総司令官から厚い信頼を受けた、サイバトロンのホットロッドが就任した。


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