セイバートロン Saviourtron

登場作品:『LM』『LML』 関連項目:トランスフォーマー
サイバトロンデストロンマイクロン
概要

「セイバートロン星」は、超ロボット生命体・TFの生まれた機械の惑星である。ほぼ全てのTFの故郷であり、彼らの象徴的存在となっている。サイバトロンはもとより、デストロンでさえも、故郷には特別な感情を抱いており、TF達にとってこの惑星は、失ってはならない非常に重要なものだったようだ。セイバートロン星の外観は、大小様々な建造物がひしめくその内部を、白銀色に煌く金属の殻が覆っているように見える。また惑星の表面には、宇宙からでも視認可能なほどの巨大なドームやタワー状、アーチ状の特徴的な構造物が各所に配置されている。約1000万年もの長きに亘って、サイバトロン軍とデストロン軍による、惑星を二分する戦争が続けられてきた。両軍による戦闘は、主にセイバートロン星上で展開されているため、惑星の多くの地域には瓦礫の山が築かれ、荒廃の一途を辿っている。

セイバートロン星の大きさは、地球とそれほど変わらないと思われる。また、地球人の子供達が歩くのに不自由していなかったことから、重力も地球と同程度だろう。空には雲も確認できるため、地球ほどではないにしろ大気があると思われるが、子供達は宇宙服を着用する必要があったため、やはり人間が生存できる環境ではなかったようだ。全体的に薄暗いセイバートロン星だが、完全に真っ暗というわけではない。地球で言う、青空や夕焼け空のようなものも確認されており(画像左)、恐らくどこかの恒星の周りを公転しているのだろう。セイバートロン星の地下などには、そこに住むTF達でさえ知らない未知の部分が数多く残されており、異様な不気味さと神秘性を漂わせている(画像右)。岩石型の衛星を一つ持つが、のちにそれが惑星の住人達と宇宙そのものをも脅かす存在・「ユニクロン」であると判明。なお、ユニクロンの最終的な目的は不明だが、セイバートロン星の地下のどこかには「プライマス」と呼ばれる存在が眠っているらしく、彼の目的はそれに関係するものとも考えられる。

位置
セイバートロン星の位置は厳密には不明だが、少なくとも地球のある銀河系とは別の銀河に、この機械惑星は存在していると考えられる。『LM』第1話の冒頭のシーンなどから推測すると、この太陽系から数個の銀河や星雲を隔てた、渦巻銀河の中に惑星はあるようだ(画像参照)。このことから、セイバートロン星は局部銀河群の中にあり、その渦巻銀河はアンドロメダ銀河の可能性もある。もしそうなら、セイバートロン星と地球の距離は少なくとも数百万光年はあるため、TF達はその隔たりを超える方法として、ワープ技術を利用していたのである。

時間単位
セイバートロン星 地球
ナノクリック Nano-Klik
サイクル Cycle
メガサイクル Mega-Cycle
デカサイクル Deca-Cycle 30日
ステラサイクル Stellar-Cycle
ミリサイクル Milli-Cycle 千分の一サイクル
右はセイバートロン星で使用されている時間単位を表したものだが、『LM』ではマイクロンシップがワープする際、「ナノクリック」の単位のみが使われている。右表のそれ以外の単位は、『BW』などの世界で使用されていたものだが、恐らく『LM』の世界でも基本的に同じものが使われていたと思われるため、参考として付した。地球と同様、単位の前に数字を付けて表し、「20ナノクリック」は、地球の「20秒」に相当する。また、『BW』の世界でのセイバートロン星の1年は約400日、1日は約20時間に相当するらしい。なお、地球を訪れたTFは基本的に、地球の時間単位を使用していたようだ。

関連項目

植民星
TF達はセイバートロン星以外の様々な惑星にも進出し、そこにコロニーを築いていたようである。だが、サイバトロン軍とデストロン軍の戦いは、それらの天体でも繰り広げられていた。「惑星ワーデル」、「惑星オーガ」、「惑星ドロイマ」、「惑星デューク」での戦いでは、冷徹軍師スラストの指揮するデストロン軍によってサイバトロン軍は大敗を喫し、また「惑星デボラ」や「惑星べクノン」の戦場では、剛腕提督ショックウェーブがその猛威を振るい、デストロン軍が勝利を収めたようだ。これらの惑星がセイバートロン星のある星系に存在するのかなど、詳しいことは不明である。

セイバートロン星の月 Saviourtron's Moon
セイバートロン星の周りを公転する衛星。岩石型の月で、大きさは惑星の四分の一ほど、また表面に巨大なクレーターが多数あり、低重力なのが特徴である。1000万年もの間、セイバートロン星のTF達には単なる月と思われていたが、その正体はユニクロンであり、マイクロン達が合体した3つの武器を取り込んだことで、巨大な角を生やし、岩石状の外殻を捨て去り、その威容を惑星のTF達の前に現したのだった。月(ユニクロン)とセイバートロン星の地下はワープ通路で繋がっており、惑星にはユニクロンの影響が少なからず及んでいたようである。TF達は月に(資源的な意味などで)価値を見出さなかったようで、詳しい踏査なども行われなかったようだ。そのため、この天体は原始の姿を留め、ユニクロンは惑星を密かに監視し続けることができたのである。

並行世界 Parallel World
並行世界とは、ある世界(宇宙)に並行に存在する別の世界のことである。ウィリーの行った時空転移能力によって、ラッド、カルロス、アレクサの3人は、一時的だが並行世界へと飛ばされている。そこは、“ラッド達とウィリー達が出会わなかった世界”であった。そのため、コンボイやホットロッド達は地球を訪れておらず、セイバートロン星も異なる歴史を辿っていたのである。惑星のTF達は、彼ら自身の争いによって復活したユニクロンに(恐らくセイバートロン星もろとも)取り込まれ、朽ち果て、滅びる運命となっていた。その世界のホットロッドは、「まさかマイクロンどもがユニクロンの細胞だったとはな」、「やつらを利用していたつもりが、逆に利用されてたってことか」と発言している。その悪夢のような並行世界は確固として存在しているのかもしれないが、子供達とマイクロン達の“時空を超えた出会い”によって、少なくとも一つの世界は、運命を変えることができたのも事実と言える。


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